おもいがけない爆発だった。 「ははあ、正太君。人造人間エフ氏は、とうとう自爆をしたんだよ」 帆村探偵は、手をひいている正太に教えてやった。 「ああ、とうとう自爆したんですか」と、正太はほっと溜息をつき、 「でも、いくら人造人間でも、僕と全く同じ形をした少年の身体が、こなごなにとび散ったとおもうと、なんだかへんな気がするなあ」と、いった。もっともなことである。 人造人間の自爆は、他の方からも、つたえられてきた。やれやれこれで安心だというものもあれば、惜しいことをしたというものもあった。 「さあ、残るはイワノフ博士の行方なんだが、一体どうしたんだろう」 帆村は、しきりに、そのことを気にしていた。イワノフ博士の行方について、くわしいことが帆村の耳に入ったのは、その次の日の朝であった。 それを話してくれたのは、横浜の水上署の警官で飛田という人だった。その話というのは、こんな風であった。 弁護士の無料相談サイト タダベン 横浜弁護士会