△不二木阿古――『将棋親旧』白の全体のまとめはうまい、人物中離れて坐つてゐる少女は少し投げ出したといふ形で親切な観方ではない。
△堂本印象――『観世音』現世の苦を語るものとしては少し象徴的すぎる、線は整理されてさすがに形の制約を知つてゐるが、叙述的な絵画の方法をとつたにしては、バラ/\な図案化がある散漫である。
△横山大観――『雲翔る』大観のものといふ先入観を入れなければ批評の出来ないやうな絵である、画庫から何時でも引出して出品できさうな凡作である。
△松元道夫――『花苑』柔らかい花弁のまとめあげ、茎もよく描いてあるが、茎を支へてゐる竹を、茎と同じ質感で描くといふことはない筈。
△竹内栖鳳――『若き家鴨』ユーモラスな家鴨がよく出てゐた、たくまない野放図な投げ出したやうな構図は度胸人である、たゞ金を散らしたのは最大の不調和である、ゴモク飯を思はせる絵である。
△蓮尾辰雄――『罌粟』もう一息といふところ、衣服の質感はよく出てゐたし、背景の花も良い
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